唯名論 対義語 反対語を例文 会話例で学習しよう!

対義語 反対語

唯名論 対義語 反対語を例文 会話例で学習しよう!

哲学の本などを開くと、抽象的で難しい単語が沢山並んでいるものです。唯名論という言葉もその中の一つではないでしょうか?

今回は「唯名論 対義語・反対語」についてお伝えしたいと思います。

唯名論 対義語・反対語

意味:名論」とは、一般的な概念(例:善、美、人間など)は名前にすぎず、実在しないという立場の哲学的な考え方です。実在するのはあくまで個別の具体的な事物だけで、抽象的な普遍概念は人間が便宜的に名付けたものにすぎないとする立場です。

例文:

哲学の授業で、彼は唯名論の立場から普遍の実在性を否定した。

「正義」や「美」といった言葉も、唯名論的には単なる記号にすぎないとされる。

唯名論を学んでから、抽象的な言葉をうのみにしなくなった。

その思想家は、「国家」も単なる名目にすぎないとする唯名論者だった。

唯名論では、個々の具体的な存在のみが本当の実在とされる。

唯名論 対義語・反対語

唯名論の対義語・反対語は「実念論」(じつねんろん)です。

意味:「実念論」とは、普遍的な概念(例:正義、美、人間など)にも実体・実在があると考える哲学的立場です。抽象的な理念や本質が、個々の存在以上に現実性を持つと捉えます。

 

例文:

実念論の立場では、「正義」という概念そのものが実在すると考える。

彼は実念論的思考をもとに、理念先行の政策を主張した。

実念論に基づけば、人間性という概念も現実に存在する本質とされる。

教授は、実念論と唯名論の違いを丁寧に図解して説明した。

実念論者にとって、理念は空想ではなく現実の根幹である。

唯名論 対義語 ニュアンス 比較

項目 唯名論(Nominalism) 実念論(Realism)
基本的な考え方 「共通の概念(普遍)」は名前にすぎず、実在しないと考える立場 「共通の概念(普遍)」は実在すると考える立場
中心となる主張 実在するのは個々のもの(個物)だけで、「人間」「正義」などの普遍は単なる言葉の便宜上の分類にすぎない 「人間」「正義」「善」などの普遍的なものが、現実の個物よりも根本的に存在している
たとえ 「人間」という言葉は、太郎や花子など“個々の人”をまとめただけのラベル 「人間」という共通の本質が先にあり、それを個々の太郎や花子が具体化している
実在すると考える対象 個々の存在(個別的なもの) 普遍的な存在(共通の本質)
哲学史上の代表者 オッカム、ロスセルヌスなど プラトン、アリストテレス(初期)など
キーワード 名称・言葉・ラベル・個別・経験 実在・本質・普遍・理念・存在
具体例(「正義」という言葉の場合) 「正義」は人間が便宜上つけた言葉であり、実際にはさまざまな個々の行為にしか存在しない 「正義」という普遍的な概念(理想)が実際に存在し、人間はそれを部分的に実現している
世界の捉え方 世界は個々の事物の集まり 世界の根底には普遍的な本質がある
影響を与えた思想 経験論、科学的実証主義 イデア論、中世スコラ哲学、形而上学

唯名論 対義語・反対語を使った会話例

例1

A:
最近、社内の人材育成について議論があったんだけど、やっぱり「リーダーシップ」っていうのは実念論的に捉えるべきだと思うんだよね。

B:
ああ、つまり「リーダーシップ」っていう概念自体に実体や価値があるっていう考え方?

A:
そうそう。ただのスキルの集合じゃなくて、それ自体が一つの理念として存在してるというか。俺、前の部署で部下を育てた時も、「リーダーシップとはこうあるべき」って信じて指導してた。

B:
わかるわ。俺も新人研修を任されたとき、単にタスク処理の技術じゃなくて、「誠実さ」とか「責任感」っていう理念を大事にして教えたんだよね。そういう意味では俺も実念論寄りかも。

A:
やっぱりそうか。理念があって初めて、具体的な行動に意味が宿るんだよな。

例2

A:
最近、「教育とは何か」っていう根本を考える機会があってさ。やっぱり私は実念論的に教育を捉えていると思う。

B:
つまり、「教育」という概念そのものに実体や価値があるっていう考えね。私もそうかもしれない。単なる知識の伝達ではないと思ってる。

A:
そうそう。私、中学生の頃の担任に「教育は人の可能性を信じて引き出すこと」って教わったんだけど、それが今でも一つの理念として私の中で生きてるんだよね。

B:
わかるなあ。私も大学時代、教育哲学の講義で「学ぶことの本質」に触れてから、教える行為そのものに神聖さを感じるようになったのよ。これも実念論的な感覚かも。

A:
うん、理念や価値が実在しているって信じているからこそ、教壇に立てるのかもしれないね。

唯名論 類義語 関連語

分類 語句 意味・説明
類義語① 個別主義 実在するのは個々の存在のみで、普遍的な本質は存在しないとする考え。
類義語② 経験論 抽象的理念よりも、感覚的・経験的な事実を重視する立場。
類義語③ 実証主義 観察・実験・証明できるものだけを真とみなす考え方。
類義語④ 分析的哲学 言語や論理分析を重視し、抽象的な形而上学を排除する思想。
類義語⑤ 懐疑主義 普遍的真理や形而上の実在を簡単には認めず、個々の事例を重視する立場。

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唯名論(ゆいめいろん)Nominalism

├─ 対義語(反対の立場)
│ └─ 実念論(じつねんろん)Realism
│ ├─ 普遍的な本質・理念を実在とみなす立場
│ ├─ 「人間」や「正義」などの普遍概念が現実よりも根本的に存在すると考える
│ └─ 代表者:プラトン、アリストテレス(初期)など

└─ 類義語(近い立場・思想)
├─ 個別主義
│ └─ 実在するのは個々の存在(個物)のみとする立場

├─ 経験論
│ └─ 抽象的理念よりも、経験・観察による知識を重視

├─ 実証主義
│ └─ 実際に証明・観察できる事実のみを真とみなす科学的立場

├─ 分析的哲学
│ └─ 言語や論理の分析を重視し、形而上学的議論を排除する

└─ 懐疑主義
└─ 普遍的真理や形而上の存在を容易に認めず、個々の事実を重んじる態度

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